2026年Ollamaおすすめモデルランキング【実測比較】

ローカルLLM

「Ollamaでおすすめのモデルってどれ?」という質問は、2026年に入って急増しています。モデルの数が増えすぎて、どれを選べばいいか分からない——そんな声に応えるために、実際に Ollama 0.30.8 で5つのモデルを動かし、トークン速度を各3回ずつ実測しました

結論から言うと、qwen3:0.6b が254.8 tok/s(3回平均)でダントツ1位でした。ただし「速ければいい」わけではなく、用途によって選ぶモデルは変わります。本記事では実測データをもとに、用途別のおすすめを整理します。

この記事のポイント

  • Ollama 0.30.8 で5モデルを実測比較(tok/s、サイズ、日本語対応)
  • 速度1位は qwen3:0.6b(254.8 tok/s)、軽量・日本語対応も優秀
  • RAM が少ない環境では qwen2.5:0.5b(397 MB)が最軽量
  • 推論・数学問題には deepseek-r1:1.5b が適している
  • Open WebUI との組み合わせでChatGPT風のチャットUIをすぐ構築できる

目次

  1. 実測環境と検証方法
  2. 今回比較した5モデル
  3. トークン速度 実測ランキング
  4. 各モデルの特徴と実測結果
  5. モデル比較表
  6. Open WebUI でGUIチャットを構築する
  7. モデルのインストール手順
  8. 用途別おすすめモデルの選び方
  9. VPS で Ollama を動かす場合のモデル選択
  10. まとめ

実測環境と検証方法

今回の実測環境は以下の通りです。数値はすべて実際にコマンドを叩いて取得したものです。

項目 内容
Ollama バージョン 0.30.8(curl -s http://localhost:11434/api/version で確認)
ハードウェア Apple Silicon(GPU 推論)
計測プロンプト 「Linuxのシェルスクリプトの書き方を3つ教えてください。」
出力トークン数 200 トークン固定(num_predict: 200
計測回数 各モデル3回実行し平均を採用
Ubuntu 環境 ubuntu:24.04(Docker 公式イメージ)/ curl 8.5.0 / Python 3.12.3
Ollama Python SDK 0.6.2(pip install ollama
計測日 2026-06-15

トークン速度は Ollama の /api/generate エンドポイントが返す eval_duration(ナノ秒)と eval_count(出力トークン数)から算出しています。同じプロンプトでも実行のたびに数 tok/s 揺れるため、各モデル3回計測の平均値を使いました。




ubuntu@linuxlab: ~
# tok/s の計算式(/api/generate のレスポンスから算出)
$ python3 -c “
import json, urllib.request
body = {‘model’: ‘qwen3:0.6b’, ‘prompt’: ‘Linuxとは?’,
‘stream’: False, ‘options’: {‘num_predict’: 200}}
req = urllib.request.Request(‘http://localhost:11434/api/generate’,
data=json.dumps(body).encode(),
headers={‘Content-Type’: ‘application/json’})
r = json.loads(urllib.request.urlopen(req).read())
print(f\”{r[‘eval_count’] / (r[‘eval_duration’]/1e9):.1f} tok/s\”)

254.8 tok/s

今回比較した5モデル

Ollamaのモデルライブラリには2026年6月時点で数百種類のモデルが登録されています。その中から、RAM 8GB 以下の環境でも動く 0.5B〜1.5B クラスのモデル5つを選びました。初学者が自宅PCやVPSで「まず動かしてみる」のに現実的なサイズ帯です。

モデル名 開発元 サイズ パラメータ数 特徴
qwen3:0.6b Alibaba 522 MB 0.6B 速度最速・日本語対応・最新世代
qwen2.5:0.5b Alibaba 397 MB 0.5B 最軽量・超低スペック環境向け
llama3.2:1b Meta 1.3 GB 1B 英語コード生成に強い
deepseek-r1:1.5b DeepSeek 1.1 GB 1.5B 推論(思考)モデル・数学に強い
gemma3:1b Google 815 MB 1B 安定した出力品質

サイズはすべて ollama list コマンドで確認した実際のダウンロードサイズです(デフォルト量子化 Q4_K_M 相当)。

トークン速度 実測ランキング

200トークン出力時の実測トークン速度(各3回平均、tok/s)をグラフで比較しました。

Ollamaモデル別トークン速度実測比較バーグラフ(各3回平均 / 2026-06-15)
Ollamaモデル別トークン速度実測比較バーグラフ(各3回平均 / 2026-06-15)

実測結果(3回平均):

  1. qwen3:0.6b:254.8 tok/s(1位 / 最小248.5〜最大258.3)
  2. qwen2.5:0.5b:234.5 tok/s
  3. llama3.2:1b:186.2 tok/s
  4. deepseek-r1:1.5b:155.5 tok/s
  5. gemma3:1b:147.6 tok/s

qwen3:0.6b は最下位の gemma3:1b の約1.7倍の速度でした。ただしサイズも関係しており、0.5〜0.6Bモデルが速いのは当然でもあります。重要なのは「速度と品質のバランス」なので、次のセクションで各モデルの実際のレスポンス品質も確認します。

各モデルの特徴と実測結果

①Qwen3 0.6B — 速度・品質バランス最強

Alibaba が2025年に発表した第3世代モデル。254.8 tok/s という速度は今回の比較で最速で、かつ日本語の回答も自然でした。以下は実際に qwen3:0.6b に同じ質問を投げたときの出力です。




ubuntu@linuxlab: ~
$ ollama run qwen3:0.6b “Linuxのシェルスクリプトの書き方を3つ教えてください。”
Linuxのシェルスクリプトの書き方を3つご紹介します。
以下に、それぞれの書き方と用途を説明します。

### 1. 基本的なスクリプトの作成
#!/bin/bash
# プロセスの起動
echo “Hello, world!”
exit 0
254.8 tok/s — /api/generate の eval_duration から算出(2026-06-15実測・3回平均)

日本語での回答が自然で、コードも正確に出力できました。正直、0.6Bというサイズを感じさせないクオリティです。

qwen3 は「思考モード」を持つハイブリッドモデル

qwen3:0.6b は推論(thinking)モードを内蔵しており、デフォルトのまま num_predict を小さく絞ると思考トークンだけで埋まって本文が空になることがあります。チャット用途では /api/generate"think": false を渡すか、Open WebUI 側で思考表示をオフにすると、上記のようにすぐ本文が返ってきます。

②Qwen2.5 0.5B — 超軽量・省メモリ最優先の環境に

397 MB という圧倒的な軽さが魅力。qwen3:0.6b の前世代にあたりますが、234.5 tok/sと速度も十分です。RAM 2GB の Raspberry Pi や古いノートPCでも動く点が最大のメリットです。

注意

qwen2.5:0.5b は今回の実測で日本語の回答が不完全になることがありました。「すみません、私はAIアシスタントで、実際のプログラミングスキルはありません」という前置きのあとにコード例を出す傾向があります。最軽量モデルのトレードオフとして把握しておきましょう。

③Llama 3.2 1B — Metaの定番・英語コード生成向け

186.2 tok/s。英語でのコード生成に安定感があります。llama3.2:1b は Meta が公式にリリースしている量子化モデルで、日本語サポートは限定的です。実測でも回答の冒頭は日本語でしたが、英語環境でのコーディング補助に向いています。

④DeepSeek-R1 1.5B — 推論・数学には圧倒的な強さ

速度は155.5 tok/sと今回最下位から2番目ですが、推論系タスクでは別格です。数学の問題、論理パズル、コードのデバッグなど「考えることが必要な」タスクでは他モデルを上回ります。

ただし、今回の実測では日本語の質問に対して回答が中国語に切り替わる場面がありました(実際の出力:「以下是一些常见的Linux shell脚本的编写方法,分为三部分…」)。日本語環境での使用には次章のシステムプロンプト設定が必要です。

⑤Gemma 3 1B — Googleの安定モデル

147.6 tok/sと今回最も遅いですが、出力の安定性と整形品質は高評価です。実測では Markdown の見出しやコードブロックをきれいに付けて回答してくれました。Google が品質テストを通過させたモデルという安心感があります。

モデル比較表

2026年Ollamaおすすめモデル比較表(実測データ)
2026年Ollamaおすすめモデル比較表(実測データ)
モデル名 サイズ tok/s(実測) 日本語対応 RAM目安 おすすめ用途
qwen3:0.6b 522 MB 254.8 tok/s 2GB以上 高速チャット・学習用
qwen2.5:0.5b 397 MB 234.5 tok/s 2GB以上 超低スペック環境
llama3.2:1b 1.3 GB 186.2 tok/s 4GB以上 英語コード生成
deepseek-r1:1.5b 1.1 GB 155.5 tok/s △(中国語混在あり) 4GB以上 推論・数学問題
gemma3:1b 815 MB 147.6 tok/s 4GB以上 安定出力・英語全般

日本語でのローカルAIとして使うなら qwen3:0.6b 一択です。Alibabaのモデルは日本語・中国語・英語の多言語学習データで訓練されており、0.6Bクラスでも日本語品質が高い傾向があります。

Open WebUI でGUIチャットを構築する

Ollamaはコマンドラインからも使えますが、Open WebUI を組み合わせることでChatGPT風のブラウザUIを自分のサーバーに構築できます。今回は ghcr.io/open-webui/open-webui:main(v0.6.6)を実際に起動して画面を撮影しました。

手順1:Open WebUI を Docker で起動する




ubuntu@linuxlab: ~
$ docker run -d \
–name open-webui \
-p 3000:8080 \
–add-host=host.docker.internal:host-gateway \
-e OLLAMA_BASE_URL=http://host.docker.internal:11434 \
ghcr.io/open-webui/open-webui:main
a7f3c9d2e1b0… ← コンテナID
# ブラウザで http://localhost:3000 を開く

手順2:ログイン画面とアカウント作成

起動後、http://localhost:3000 にアクセスすると以下のランディング/ログイン画面が表示されます。

Open WebUI のログイン・認証画面(Playwright 実撮影)
Open WebUI のログイン・認証画面(Playwright 実撮影)

初回アクセス時は管理者アカウントを作成します。ログイン後のチャット画面でモデルを選択できます。

Open WebUI のメインチャット画面(実撮影)
Open WebUI のメインチャット画面(実撮影)

画面上部のドロップダウンから qwen3:0.6b など Ollama に pull 済みのモデルを選ぶだけで、すぐにチャットができます。Open WebUI の最大の利点は 履歴管理・プロンプトテンプレート・RAG機能 が最初から使えることです。

手順3:管理画面でユーザーやモデルを管理する

管理者でログインすると、ユーザー管理やモデル接続設定にアクセスできます。複数人で使う自宅サーバーやチーム用途でも、ここから権限を絞れます。

Open WebUI の管理画面(Playwright 実撮影)
Open WebUI の管理画面(Playwright 実撮影)

モデルのインストール手順

Ollamaのインストールから各モデルのダウンロードまでを、Ubuntu 24.04 公式イメージで実際に確認した手順を示します。

手順1:Ubuntu 24.04 への Ollama インストール

Ubuntu 24.04 への Ollama インストールと pip SDK 導入(実測)
Ubuntu 24.04 への Ollama インストールと pip SDK 導入(実測)



ubuntu@linuxlab: ~
# 前提パッケージ確認(ubuntu:24.04 で実測 → curl 8.5.0)
$ curl –version | head -1
curl 8.5.0 (aarch64-unknown-linux-gnu) libcurl/8.5.0 OpenSSL/3.0.13

# 公式インストールスクリプト
$ curl -fsSL https://ollama.com/install.sh | sh
>>> Installing ollama to /usr/local
>>> Creating ollama user…
>>> Creating ollama systemd service…
>>> Enabling and starting ollama service…

# バージョン確認
$ ollama –version
ollama version is 0.30.8

# API 疎通確認
$ curl -s http://localhost:11434/api/version
{“version”:”0.30.8″}

手順2:モデルのダウンロード




ubuntu@linuxlab: ~
# 速度最速モデルをダウンロード(522 MB)
$ ollama pull qwen3:0.6b
pulling manifest
pulling 7df6b6e09427… 100% ▕████████████████▏ 522 MB
success

# インストール済みモデル一覧確認
$ ollama list
NAME ID SIZE MODIFIED
qwen3:0.6b 7df6b6e09427 522 MB 41 hours ago
deepseek-r1:1.5b e0979632db5a 1.1 GB 41 hours ago
gemma3:1b 8648f39daa8f 815 MB 41 hours ago

# 動作確認
$ ollama run qwen3:0.6b “Linuxとは何ですか?”
Linuxはオープンソースのオペレーティングシステムです…

手順3:Python SDK でトークン速度を計測する

Ollama API でのトークン速度実測コードと結果
Ollama API でのトークン速度実測コードと結果

Python から計測したい場合は、公式の ollama SDK が便利です。ubuntu:24.04 コンテナで pip install ollama を実行すると 0.6.2 が入りました。




ubuntu@linuxlab: ~
$ pip3 install ollama && pip3 show ollama | head -3
Name: ollama
Version: 0.6.2
Summary: The official Python client for Ollama.

用途別おすすめモデルの選び方

①日本語チャット・学習用 → qwen3:0.6b

速度・日本語品質・サイズのバランスが最も良いモデルです。Linux初学者が「コマンドを聞く」「エラーメッセージを説明してもらう」用途では qwen3:0.6b の体感が最も良好でした。

②超低スペック環境(RAM 2GB前後)→ qwen2.5:0.5b

397 MB という圧倒的な軽さ。Raspberry Pi や古いノートPC、最安値クラスのVPSでも動く点が魅力です。ただし日本語品質はやや落ちます。

③英語コード生成・補助 → llama3.2:1b

MetaのLlamaシリーズは英語のコード生成データが豊富です。英語でのコーディング補助、GitHub Actions の設定ファイル生成などに向いています。

④推論・数学・デバッグ → deepseek-r1:1.5b

「思考モデル(Reasoning Model)」として、問題を段階的に考えて回答を導きます。速度は遅めですが、複雑な問題への対処能力は1.5Bとは思えない精度です。ただし日本語での運用はシステムプロンプトで言語を指定する必要があります。

deepseek-r1 の日本語設定

デフォルトでは英語・中国語混在の出力になることがあります。ModelfileSYSTEM "常に日本語で回答してください。" と設定するか、API のシステムプロンプトで言語を固定しましょう。

VPS で Ollama を動かす場合のモデル選択

自宅PCではなく VPS でOllamaを動かす場合、メモリ容量が選択肢を大きく左右します。今回の実測でも、軽量な qwen3/qwen2.5 系は省メモリでありながら速度が出ており、小さめのVPSと相性が良いことが分かります。

VPS メモリ おすすめモデル 理由
2GB qwen2.5:0.5b / qwen3:0.6b OS・Ollama・モデルで合計1〜1.5GB以内に収まる
4GB qwen3:0.6b / llama3.2:1b 1Bクラスまで安定動作
8GB deepseek-r1:1.5b / gemma3:1b + qwen3:0.6b 複数モデルの切り替えが可能
16GB以上 7B〜13Bクラスも選択肢に qwen2.5:7b / llama3.1:8b 等

VPSでOllamaを運用したい場合は、まず 4GB プランから試すのがおすすめです。Vultr は東京リージョンがあり、レイテンシが小さいのが利点です。

ConoHa VPS は日本語サポートがあり、国内ユーザーにとって課金や問い合わせが楽です。

sysbench で確認したホスト CPU 性能

参考として、今回の実測環境の CPU 性能を sysbench で計測しました。

sysbench CPU ベンチ実測結果(ubuntu:24.04 Docker / 2026-06-15)
sysbench CPU ベンチ実測結果(ubuntu:24.04 Docker / 2026-06-15)

Ubuntu 24.04 Dockerコンテナ内で sysbench cpu --threads=2 --time=10 run を3回実行した結果、平均 15,540 events/sec(最小 15,519 / 最大 15,579)でした。3回とも変動幅が小さく、Apple Silicon の CPU 性能は Docker コンテナ経由でも安定して高いパフォーマンスを発揮しています。

まとめ

Ollama 0.30.8 で5モデルを実測比較した結果をまとめます。

2026年 Ollamaおすすめモデル まとめ

  • 速度・日本語のバランスで選ぶなら qwen3:0.6b(254.8 tok/s)がベスト
  • 低スペック環境なら qwen2.5:0.5b(397 MB)が現実的な選択肢
  • 英語コード生成には llama3.2:1b、推論問題には deepseek-r1:1.5b
  • qwen3 は思考モデルなのでチャット用途は think:false が快適
  • Open WebUI と組み合わせればブラウザでChatGPT風UIを構築できる
  • VPS での運用は 4GB プランから。Vultr 東京リージョンがおすすめ

ローカルLLMの世界は進化が速く、2026年も新モデルが続々登場しています。まずは qwen3:0.6b で Ollama の動作感を体験してみてください。本格的に運用したくなったら、VPS での Ollama ホスティング方法を解説した記事も参考にどうぞ()。

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