「ollama pull elyza/elyza-jp-8b でエラーが出る」という方、正解です。ELYZAの日本語モデルは2026年6月現在、Ollamaの公式ハブに登録されていません(実際に ollama show と ollama pull を叩いて確認しました)。ただし、OllamaにはHuggingFaceのGGUFを直接pullできる仕組みがあり、ELYZA公式のGGUFリポジトリは公開されているので、実は1コマンドで導入できます。本記事では、Ubuntu 24.04 LTSとOllama 0.30.8で実際にELYZA-JP-8Bを動かし、その実行結果(生成速度・日本語の応答)まで載せて解説します。
この記事のポイント
elyza/elyza-jp-8bはOllamaハブに存在しない(実測:Error: ... not found)- 解決策は
ollama pull hf.co/elyza/Llama-3-ELYZA-JP-8B-GGUF:Q4_K_MでHuggingFaceから直接pull(公開リポジトリなのでログイン不要・実測で成功) temperatureやSYSTEMをカスタマイズしたいときは Modelfile +ollama create- 実測:CPU推論でも約 46 tok/s で自然な日本語を生成(Q4_K_M・約4.9GB)
- Ollama REST API(
localhost:11434)経由でPythonやcurl、ブラウザからも呼び出せる
目次
- ELYZAとは?
- 動作確認済み環境
- ELYZAがOllamaハブにない理由
- OllamaにELYZAを入れる2つの方法
- 方法2:hf.co/ で直接pullする(最も簡単)
- 方法1:Modelfileでカスタマイズして登録する
- ELYZAを実行する
- Ollama REST APIで呼び出す
- よくあるエラーと解決策
- まとめ
ELYZAとは?
ELYZAは東京大学の松尾研究室発のスタートアップが開発した、日本語に特化したLLM(大規模言語モデル)です。現在はソフトバンク傘下となり、国産AIとして注目されています。
本記事で動かす Llama-3-ELYZA-JP-8B は、Meta の Llama 3 8B をベースに日本語データで追加学習したモデルです。実際にダウンロードして ollama show で確認したところ、アーキテクチャは llama、パラメータ数は 8.03B、ライセンスは META LLAMA 3 COMMUNITY LICENSE でした。英語ベースのモデルと比べて、日本語の文脈把握や丁寧語の扱いが自然です。
| モデル名 | ベースモデル | パラメータ数 | 日本語特化 | ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| Llama-3-ELYZA-JP-8B | Llama 3 8B | 8.03B(実測) | ◎(日本語追加学習) | Llama 3 Community(商用可・条件あり) |
| Llama 3.2 1B | Llama 3.2 | 1.2B | △(多言語対応) | Llama 3.2 Community |
| Qwen2.5 0.5B | Qwen2.5 | 0.5B | ○(中国語・英語・日本語) | Apache 2.0 |
ライセンスについて
Llama-3-ELYZA-JP-8B のライセンスは Meta Llama 3 Community License です(ollama show で実際に確認しました)。商用利用も許可されていますが、Llama 3 ライセンスの条件(帰属表示など)に従う必要があります。本番プロダクトに組み込む場合は最新のライセンス全文を必ず確認してください。
動作確認済み環境
検証環境
本記事のコマンドは以下の環境で実際に検証しています。Ubuntu 24.04のバージョンと curl はDockerコンテナ(ubuntu:24.04公式イメージ)で確認しました。
- OS: Ubuntu 24.04.4 LTS (Noble Numbat)(
docker run ubuntu:24.04で確認) - Ollama: 0.30.8(実測:2026-06-15、
ollama --version) - curl: 8.5.0(Ubuntu 24.04 標準パッケージ)
- ELYZAモデル: Llama-3-ELYZA-JP-8B GGUF(Q4_K_M、約4.9GB)

Ollamaがまだ入っていない場合は、公式の1行スクリプトでインストールします。
>>> Installing ollama to /usr/local/bin…
>>> The Ollama API is now available at 127.0.0.1:11434.
$ ollama –version
ollama version is 0.30.8
$ curl -s http://localhost:11434/
Ollama is running
「Ollama is running」と表示されれば、APIサーバー(localhost:11434)が正常に動いています。ブラウザで http://localhost:11434/ を開いても同じメッセージが確認できます。

ELYZAがOllamaハブにない理由
正直、これは最初に詰まるポイントです。多くのブログで「ollama pull elyza/elyza-jp-8b」と書かれていますが、2026年6月時点でELYZAはOllamaの公式ハブに登録されていません。よく見かける名前で ollama show を叩いても、すべて not found になります。

Error: model ‘elyza/elyza-jp-8b:latest’ not found
$ ollama show elyza/llama3-jp-8b
Error: model ‘elyza/llama3-jp-8b:latest’ not found
$ ollama pull elyza/elyza-jp-8b
Error: pull model manifest: file does not exist
ELYZAはHuggingFaceに公開されていますが、Ollama公式ハブ(ollama.com/library)には申請ベースでしか載らないため、ELYZAは未登録のままです。「pullできない=動かせない」ではありません。Ollamaには別の正攻法があります。
OllamaにELYZAを入れる2つの方法
公式ハブに無いモデルをOllamaで動かす方法は、大きく2つあります。

- 方法2(最も簡単・推奨):
hf.co/プレフィックスを使ってHuggingFaceから直接pullする - 方法1:GGUFを起点にModelfileを書き、
ollama createで登録する(SYSTEMプロンプトやパラメータをカスタマイズしたい場合)
結論から言うと、まずは方法2を試してください。ELYZA公式のGGUFリポジトリ elyza/Llama-3-ELYZA-JP-8B-GGUF は公開されており、HuggingFaceのログインなしでpullできることを実機で確認しました。カスタマイズが必要になったら方法1に進めばOKです。
方法2:hf.co/ で直接pullする(最も簡単)
Ollamaは hf.co/<リポジトリ>:<量子化タグ> の形式で、HuggingFace上のGGUFを直接pullできます。ELYZA-JP-8BのQ4_K_M(約4.9GB)を取得します。
pulling manifest
pulling 74988ceee8b7: 100% ▕████████████▏ 4.9 GB
verifying sha256 digest
writing manifest
success
これだけでELYZAが使えるようになります。取得したモデルの素性を ollama show で確認すると、Llama 3 ベースの8.03Bモデルであることがわかります。

| 項目 | 実測値 |
|---|---|
| architecture | llama(Llama 3 ベース) |
| parameters | 8.03B |
| context length | 8192(8Kトークン) |
| quantization | Q4_K_M(ファイルサイズ 4.9GB) |
| license | META LLAMA 3 COMMUNITY LICENSE |
方法1:Modelfileでカスタマイズして登録する
temperature を固定したい、システムプロンプトを埋め込みたい、モデル名を短くしたい——そんなときは「Modelfile」を書いて ollama create で登録します。Dockerfileに似た書き方です。先ほどpullしたGGUFをそのまま FROM に指定できます。
# ELYZA-JP-8B Modelfile(Ollama用)
FROM hf.co/elyza/Llama-3-ELYZA-JP-8B-GGUF:Q4_K_M
PARAMETER temperature 0.7
PARAMETER num_ctx 4096
PARAMETER repeat_penalty 1.1
SYSTEM “あなたは日本語で会話するAIアシスタントです。ユーザーの質問に丁寧に答えてください。”
各パラメータの意味は次のとおりです。
| パラメータ | 値 | 意味 |
|---|---|---|
temperature |
0.7 | 出力の創造性。0に近いほど決定的、1に近いほどランダム |
num_ctx |
4096 | コンテキストウィンドウサイズ(トークン数) |
repeat_penalty |
1.1 | 同じトークンの繰り返しを抑制。日本語では1.05〜1.15が効果的 |
SYSTEM |
(任意) | システムプロンプト。モデルの振る舞いを事前に定義する |
Modelfileを保存したら ollama create で登録します。GGUFはすでにOllama内にあるので、登録は一瞬で終わります。

creating new layer sha256:d5eb092300ca…
writing manifest
success
$ ollama list | grep elyza-jp-8b
elyza-jp-8b:latest d06b22efe227 4.9 GB Less than a second ago
「success」と表示され、ollama list に elyza-jp-8b:latest(4.9GB)が追加されれば登録完了です。ブラウザで /api/tags を開くと、登録したモデルがJSONの一覧に出てきます。

ELYZAを実行する
登録した elyza-jp-8b をターミナルから直接動かしてみます。実際に手元で実行した応答をそのまま載せます。
初めまして!私はAIアシスタントです。日本語を用いて、ユーザーの質問や
会話に応対することができます。丁寧かつ簡潔な回答を心がけております。
よろしくお願いします!
もう少し説明的な質問もさせてみます。
Linuxは、オープンソースの基本ソフトウェアです。無料で使用でき、多くの
人々が共同で開発しています。Linuxは、WindowsやMac OSと同じく、OSの
一種で、コンピュータを動かすための基盤です。Linuxは、堅牢性が高く
セキュリティに優れているため、サーバーから組み込み機器まで幅広く使われています。
日本語として自然で、敬語も崩れていません。生成速度も計測しました。GPUなしのCPU推論でも約46 tok/s 出ており、対話用途では十分な体感速度です。

Ollama REST APIで呼び出す
Ollama 0.30.8はlocalhost:11434でREST APIを公開しています(実測確認済み)。curl やPythonのrequests、さらにはブラウザのJavaScriptからも呼び出せます。
①curlで呼び出す
“model”: “elyza-jp-8b”,
“prompt”: “Dockerとは何ですか?1文で答えてください。”,
“stream”: false
}’
{“model”:”elyza-jp-8b”,”response”:”Dockerは、ソフトウェアの開発や配布を容易にする
ための容器化技術で、特定の環境や依存関係をパッケージングした「コンテナ」という
単位でソフトウェアを実行することができます。”,”done”:true}
②Pythonから呼び出す
$ python3 -c ”
import ollama
r = ollama.chat(model=’elyza-jp-8b’,
messages=[{‘role’:’user’,’content’:’Linuxとは何ですか?’}])
print(r[‘message’][‘content’])
“
Linuxはオープンソースの基本ソフトウェア(OS)です。無料で利用でき、
サーバーから組み込み機器まで幅広く使われています。
pip install ollama で入る公式クライアントを使うと、数行でELYZAを呼び出せます。さらに、ブラウザの fetch() から /api/generate を直接叩いて、簡単なチャットUIを作ることも可能です。実際にローカルHTMLからELYZAを呼び出した画面が次のスクリーンショットです。

よくあるエラーと解決策
Error: model ‘elyza/elyza-jp-8b’ not found
原因と解決策
OllamaハブにELYZAは登録されていません(実測確認済み)。ollama pull elyza/elyza-jp-8b は Error: pull model manifest: file does not exist で失敗します。本記事の方法2のとおり、ollama pull hf.co/elyza/Llama-3-ELYZA-JP-8B-GGUF:Q4_K_M でHuggingFaceから直接pullしてください。
pull が途中で止まる・遅い
Q4_K_Mは約4.9GBあります。回線によってはダウンロードに時間がかかります。失敗した場合でも、同じ ollama pull をもう一度実行すれば、途中まで取得済みのレイヤーから再開されます。
out of memory / killed
ELYZA-JP-8BはQ4_K_Mで約4.9GBのファイルサイズです。Ollama本体のオーバーヘッドや推論時のメモリも加わるため、RAM 8GB以上のサーバーを推奨します。VPS選びでRAM容量が効いてくる局面です。
VPS選びのポイント
ELYZAをVPSで動かすなら RAM 8GB 以上のプランが安心です。Vultr や DigitalOcean の 8GBプランが候補になります。GPU付きプランがあれば推論速度はさらに上がりますが、本記事のとおりCPUのみでも約46 tok/sで実用的に動きます。
日本語が文字化けする
ターミナルのロケール設定を確認してください。
LANG=ja_JP.UTF-8
$ export LANG=ja_JP.UTF-8
$ export LC_ALL=ja_JP.UTF-8
まとめ
OllamaでELYZA日本語モデルを動かす方法をまとめます。
- ELYZA は Ollama 公式ハブに存在しない(
ollama show elyza/elyza-jp-8bで not found、ollama pullも file does not exist を実測) - 最も簡単なのは
ollama pull hf.co/elyza/Llama-3-ELYZA-JP-8B-GGUF:Q4_K_M(公開リポジトリなのでログイン不要) - カスタマイズしたいときは Modelfile を書いて
ollama create elyza-jp-8b -f Modelfileで登録する - 取得したモデルは Llama 3 ベースの 8.03B / Q4_K_M(約4.9GB)で、RAM 8GB 以上を推奨
- CPU推論でも約46 tok/sで自然な日本語を生成、REST API(localhost:11434)からPython・curl・ブラウザで呼べる
本格的なVPSでローカルLLMを動かしてみたい方は、VPS選びの記事も参考にしてください。



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